1日でブログ自動投稿システムを作った話|n8n×Claude×WordPress

1日でブログ自動投稿システムを作った話|n8n×Claude×WordPress

「AIで自動的にブログ記事を投稿できたら最高じゃないか」——そう思ったのが、このプロジェクトの始まりでした。

IT業界でPM・コンサルとして働く筆者が、たった1日でブログ自動投稿システムを構築した実録をお届けします。使ったのはClaude API・n8n・WordPressという組み合わせ。基本的なWeb知識があると再現しやすい内容です。

システムの全体像から具体的な実装手順、詰まったポイントとその解決策まで、包み隠さずお伝えします。

(筆者注:私自身もClaude・ChatGPTをIT実務で日常的に活用しており、この記事はその経験をもとに執筆しています。)


このシステムで実現したこと

まず完成したシステムでできることと、実際に運用してわかったメリットをお伝えします。

自動化できた主な機能

  • 毎朝5時に記事生成から投稿処理までを自動実行し、最終確認のみで運用しやすい構成です
  • Claude APIを使って、執筆時点では3000文字以上のHTML記事を生成しやすい構成にしています
  • Unsplash APIでアイキャッチ画像を自動取得・設置
  • 4カテゴリをローテーションして内容が偏らない設計
  • メタディスクリプション・SEOタイトル・メタキーワードも自動生成
  • リスク回避表現(断定禁止・個人差あり)をプロンプトで制御
  • Cocoon独自フィールドへのSEO情報自動書き込み

n8n実行ログ

実際の実行ログ。毎朝5時に約1分21秒で完了している

実際の運用コストと効果

月30記事を自動生成してもClaude APIのコストは執筆時点で約100〜150円程度。サーバー代を含めても月4,000〜5,000円前後で運用できます(料金は変動する場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください)。

比較項目 手動運用 自動化後
月間作業時間 30〜60時間 月1〜2時間(確認のみ)
月間記事数 4〜8本(週1〜2本) 約30本(毎日1本)
継続性 モチベーション依存 システムが自動継続
月間コスト サーバー代のみ +API代約200〜300円(執筆時点)

システム全体の構成と使用ツール

ワークフローの全体像はシンプルです。n8nというノーコード自動化ツールを使い、以下の順番で処理が流れます。

ワークフローの流れ

  1. Schedule Trigger:毎朝5時に自動起動
  2. Code in JavaScript(カテゴリ決定):日付ベースで今日のカテゴリを自動決定
  3. HTTP Request(Claude API):記事タイトル・本文・SEO情報をJSON形式で生成
  4. Code in JavaScript(JSONパース):出力をパースしてカテゴリIDに変換
  5. HTTP Request(Unsplash API):記事テーマに合った画像を取得
  6. Code in JavaScript(画像挿入):画像タグを本文に挿入
  7. Create a post(WordPress):記事を自動投稿
  8. HTTP Request(メタ情報更新):SEOタイトル・メタディスクリプション・メタキーワードをWordPressに書き込み

n8nワークフロー全体図

n8nで構築した自動投稿ワークフローの全体像(一部)

使用ツールと選定理由

ツール 用途 選定理由
n8n ワークフロー自動化 ノーコードで直感的・拡張性が高い
Claude API 記事生成 JSON出力が安定・長文品質が高い
WordPress + Cocoon CMS・公開 REST APIが充実・アドセンス対応
Unsplash API アイキャッチ画像 商用利用無料・キーワード検索可能
ConoHa WING サーバー WordPressに最適化・WAF設定が柔軟

構築で特にこだわったポイント

単に動くシステムを作るだけでなく、品質・保守性・拡張性にもこだわりました。特に苦労した3つのポイントを詳しく解説します。

① プロンプト設計で品質と安全性を担保する

AIに記事を書かせると、どうしても「断定的すぎる表現」「架空の体験談」「古い情報に基づくスペック比較」が混じりやすくなります。これはアドセンス審査やYMYL(お金・健康)ジャンルで致命的です。

そこで、プロンプトに以下のルールを組み込みました。

  • 「必ず稼げる」などの断定的な収益表現を禁止
  • 架空の体験談・実績を書かない
  • 収益に関する記述には「個人差があります」を必ず添える
  • 「〜と言われています」「〜する人もいます」など断定を避ける表現を使う
  • AIツールのモデル名・料金などの具体的スペックは断定しない
  • 記事末尾に「※本記事の情報は執筆時点のものです」を必ず入れる

プロンプトレベルでリスクを抑えやすい設計にしていますが、公開前の定期的な目視確認は必要です。

② JSON出力でワークフローを安定させる

Claude APIからの出力を安定的にパースするため、出力形式を厳密にJSON指定しています。マークダウンや前置き文章が混じると後続ノードでエラーが発生するため、プロンプトの最後に「前置き・説明・コードブロック記号は不要です」と明示しています。

具体的には以下のキーを持つJSONを返すようプロンプトで指示しています。

  • title:記事タイトル(30文字以内)
  • category:カテゴリ名
  • image_keyword:Unsplash検索用の英語キーワード
  • meta_description:110文字以内のメタディスクリプション
  • meta_keywords:カンマ区切りのキーワード
  • seo_title:32文字以内のSEOタイトル
  • content:HTML形式の本文

JavaScriptのCodeノードでJSONをパースし、各値を後続ノードに渡す設計です。パース前に不要なコードブロック記号を除去する処理も入れています。

③ メタディスクリプションの自動化に最も苦労した

最大のハマりポイントがここでした。CocoonテーマのメタディスクリプションはWordPress標準のREST APIでは直接書き込めない仕様でした。n8nのWordPressノードの「Add Field」一覧にも該当項目がありません。

解決策として、以下の2段階で対応しました。

  1. WordPressのfunctions.phpにCocoon独自フィールドをREST APIに登録するPHPコードを追加
  2. WordPressへの記事投稿後、別途HTTP RequestノードでPOSTしてメタ情報を書き込む

設定したフィールドは以下の3つです。

  • the_page_meta_description:メタディスクリプション
  • the_page_meta_keywords:メタキーワード
  • the_page_seo_title:SEOタイトル

このアプローチにより、毎回の投稿でSEO情報が自動的に設定されるようになりました。


詰まったポイントと解決策

構築時にはいくつかのトラブルが発生しました。同じシステムを作ろうとしている方の参考になるよう、詳しく記録しておきます。

① ConoHa WINGのWAFがUnsplash APIをブロックした

Unsplash APIからの画像取得が突然エラーになる問題が発生しました。原因はConoHa WINGのWAF(Webアプリケーションファイアウォール)がUnsplash APIのIPアドレスからのアクセスをブロックしていたためです。

対処方法の一例として、ConoHa WINGの管理画面でWAF設定を確認し、Unsplash APIのIPアドレスを除外リストに追加することで解消できます(設定画面の仕様は変更される場合があります)。

② カテゴリが偏る問題

当初、プロンプトで「25種類のテーマからランダムに選ぶ」という設計にしていましたが、実際に運用するとAI活用系の記事ばかりが生成され、NISAや節約系の記事がほとんど出ない偏りが発生しました。

解決策:n8nにカテゴリ決定用のCodeノードを追加し、日付ベースで4カテゴリを均等にローテーションする仕組みに変更。4日で全カテゴリが1周する設計になりました。

③ n8nのノード名参照でエラーが出た

プロンプトで{{ $('Code').item.json.todayCategory }}と記述したところ、「Referenced node doesn’t exist」エラーが発生。原因はn8nが自動的に付けたノード名が「Code in JavaScript2」だったためです。

解決策:プロンプト内の参照名を実際のノード名と一致させることで解決。n8nでは変数参照時にノードの正確な名前を確認することが重要です。


WordPress自動投稿された記事一覧

実際にシステムで自動投稿された記事一覧

1日でここまでできた理由

短期間で構築できた要因は3つに整理できます。

① n8nのビジュアルワークフローが直感的

n8nはノードをドラッグ&ドロップで繋いでいくだけで自動化フローが作れます。コードを書かなくても大半の処理が完結するため、実装スピードが圧倒的に速いです。JavaScriptのCodeノードも用意されているため、細かいデータ加工が必要な場面にも対応しやすい構成です。

またバージョン管理機能(Version History)があり、変更前にPublishしておけばいつでも以前の状態に戻せます。

② Claude APIの出力品質が高い

プロンプト設計をしっかり行うことで、HTML記事として整った出力を得やすくなります(執筆時点。モデル仕様・料金は変更される場合があります)。構成・見出し・強調・表・箇条書きまで自動で整えてくれるため、WordPressにそのまま貼り付けられる形式で出力できます。

③ 問題が出るたびにAIに相談しながら進めた

メタディスクリプションの書き込みエラー、カテゴリIDの変換、Unsplash APIのWAF除外設定など、詰まった部分はその都度AIに相談すると解決策を見つけやすくなります。エラーメッセージをそのまま貼り付けて質問するシンプルなアプローチが、開発スピードの向上につながりやすいです。


構築にかかったコストと時間

項目 内容 費用(執筆時点)
サーバー・ドメイン ConoHa WING 月額約1,000円〜
WordPress Cocoonテーマ 無料
n8n クラウド版 月額約2,500円〜
Claude API 記事生成 1記事あたり約2〜5円(執筆時点の目安。モデル・トークン量・運用条件で変動します)
Unsplash API 画像取得 無料
構築時間 システム全体 約1日

このシステムが向いていないケースと注意点

便利なシステムですが、すべての状況で有効というわけではありません。以下のケースでは期待外れになりやすいため注意が必要です。

向いていないケース

  • プログラミング・API操作の経験がまったくない場合:n8nはノーコードですが、REST APIの概念やJSONの読み方など基本的なWeb知識がないと、エラー発生時に詰まりやすいです
  • コンテンツの品質を最優先にする場合:AIが生成する記事は一定水準の品質を保てますが、専門家による一次情報・深い分析・独自取材が必要な記事には向きません
  • YMYL(医療・法律・投資)で高い専門性が必要な場合:プロンプトで制御できる範囲には限界があり、専門家監修なしでの運用はリスクが高いです
  • コストを完全ゼロにしたい場合:Claude API・n8nクラウド版には利用料金が発生します(執筆時点)。無料で同等のシステムを構築することは難しいです

参照すべき公式情報

本記事で触れたツールの料金・仕様・利用規約については、以下の公式情報を合わせてご確認ください。

  • Anthropic(Claude APIの料金・利用規約・仕様)
  • n8n(ワークフロー自動化ツールの機能・プラン)
  • Unsplash(画像ライセンス・商用利用規約)

よくある質問

Q1. n8nはクラウド版とセルフホスト版どちらがいいですか?

初めて使う場合はクラウド版が設定が簡単でおすすめです。セルフホスト版はコストを抑えられますが、サーバー管理の知識が必要です。まずクラウド版で動作確認してからセルフホストへの移行を検討するのが現実的です(執筆時点でのプラン内容。最新情報は公式サイトでご確認ください)。

Q2. Claude API以外のAIでも同じ仕組みは作れますか?

ChatGPT API(OpenAI)やGemini API(Google)でも同様の仕組みは構築できます。ただしJSON出力の安定性やプロンプトの効き方はモデルによって異なるため、プロンプト設計の調整が必要になります。

Q3. 月30記事の自動投稿はAdSense審査に影響しますか?

自動生成コンテンツ自体はGoogleが禁止しているわけではありませんが、品質が低い場合は「有用性の低いコンテンツ」として審査に影響する可能性があります。プロンプト設計と定期的な目視確認で品質管理を行うことが前提です。

Q4. Unsplash API以外の画像ソースは使えますか?

技術的には他の画像APIも組み込めます。ただし商用利用の可否・ライセンス条件を必ず確認してください。Unsplash APIは商用利用無料・帰属表示推奨という条件で使いやすいです(執筆時点。最新の利用規約は公式サイトをご確認ください)。

Q5. システムを止めた後、記事はどうなりますか?

n8nのワークフローを停止しても、すでに投稿された記事はWordPress上に残ります。システムを止める場合はワークフローのスケジュールを無効化するだけで、既存記事への影響はありません。


まとめ

  • 自動化は「継続性」を担保する有効な手段:更新が止まりがちなブログの継続問題を解決できる。ただしコンテンツ品質の管理は人間が担う必要がある
  • プロンプト設計が品質の大部分を決める:AIに任せるほど、人間が設計するプロンプトの重要性が増す。ルールを明文化することでリスクも制御できる
  • 自動化に甘えず人間の付加価値を足し続けることが差別化になる:一次情報・実体験・比較検証は自動化できない強み

次のステップ

  1. n8nの無料トライアルでワークフローの基本的な動作を確認する
  2. Claude APIのサンドボックスで記事生成プロンプトをテストする
  3. 小規模(週1〜2本)から始めて品質を確認してから自動化の頻度を上げる

使用ツールのリンクです(各サービスの最新情報・料金は公式サイトをご確認ください):n8n / Claude API(Anthropic) / ConoHa WING

※本記事の情報は執筆時点のものです。サービス料金・制度の内容は変更される場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。収益・投資の効果は個人の状況によって異なります。本記事の内容は特定の商品・サービスへの加入を推奨するものではありません。

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